エドワード1世の時代 (2/92)

(1272-1307年:エドワード1世の時代)

 エドワード1世が成年に達したとき、国はまさに内乱に突入しようとしていた。そして、彼が死んだとき、彼はイングランドをこぢんまりとしたよく調和のとれた国に統一された状態にしてこの世を去った。この早期における国家と国民の統合こそが、たとえどんなにまだ強力な王権が必要であったとしても、発展のかじ取りの仕事を安心して国民自身に任せられるようにしたのである。イングランドはフランスとは異なって、専制的な君主対荒くれて反抗的な封建家臣の対立ではなかった。すなわち、1人の専制君主対多数の対立ではなかった。国王が法に従って統治を行い、その判断を国民的会議の発した意思に従わせ、その結果、皆に関わることは皆の同意を得るというのが、エドワード1世によって受け入れられた統治の理想であった。

(参考資料)

 エドワード1世の時代、ウェストミンスター寺院に作られたセディリア(司祭席)の背面に描かれたエドワード1世とされている立脚画像。(作者不詳)

画像の出典:Wiki, Eng, ‘Edward I of England’

画像の権利関係:Public Domain

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