禁欲主義に対する反発と新しい学問

 ついに大きな変化が来た。規律に対する絶望は国家の制度の中にその満足を見出した。至る所に禁欲主義に対する反発があった。禁欲主義は人間性を押し殺すことによって天上を垣間見ようとした。再び、古代世界におけるのと同じように、人と人が住んでいる世界は、人の思考のもっとも高度な対象となった。古い世界が囲われていた障壁は後ろに下がり。創造の驚異が四方八方のそのすべての微細な栄光の中に現れた。地上の境界線はスペインやポルトガルの頑強な水夫たちの前に後ろに引き下がり、空の神秘はコペルニクスに対して開示された。古代思想の偉大なマスターの著作品が、再び細かく、畏敬の念をもって研究されるようになった。すべての宗教的シンボリズムを無視した、しかし、機械的法則を厳格に遵守した上での建築物が建てられるようになった。偉大な芸術家が、男や女を生きているごとく、動いているごとく描いて世の中を魅了した。

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