下院議会の力が増大する (12/92)

 (下院議会の力が増大する)

 ヘンリー8世が統治機構に関して行った仕事の中で特筆すべきものは、下院議会の力を飛躍的に増大させたことである。彼が同議会を自分の子分で埋めたことは間違いない。彼は下院議会によって採用された措置を提案し、さらには実施にまで移した。しかしそれにもかかわらず、議会のトーンは外部にいる国民のトーンであった。下院議会がその要望を表明する前で、貴族院は譲歩せざるを得なかった。これまでのところ単に名前だけではなくて実際にも貴族院であったところのものの屈服は、修道院解散を通して大量の数の聖職者メンバーがそこから排除されたことと、国王に気に入られて中間階層から抜擢された者のために新しい貴族の位がいくつか創設されたことによって偽装された。

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